2012年3月14日水曜日

惨劇

なんだか今日は早く帰ってこなきゃ、という衝動にかられ、羽田からわざわざリムジンバスで3000円かけて急いで帰路についた。

家に帰って玄関を開けた途端、異臭が鼻をつく。
家の中全体が、公衆便所のような、顔が思わずねじ曲がるような、そんなニオイ。

お袋の部屋をのぞくと、原因が・・・・
敢えてUPした惨劇
部屋中いたるところ糞だらけ。

しかも塗りたくった、というか、こすったような跡・・・

見たくない光景を敢えて凝視し、正確な状況判断を行なわなくては・・・
視線を移すと、部屋の片隅でケツを丸出しにしてうずくまっている母親を発見。

よく見ると背中から横顔にかけて被害が広がっている。

そうか、自分の糞で滑って転んだんだな?
なんだか泥レスリングで一戦交えたあとのよう・・・

どこから手を付ければいいのやら・・・

ありったけのキッチンタオルでブツを回収し、熱湯を浸した雑巾で床を何度も拭き取る。
バケツはすぐに褐色に。

最後に本人の尻拭い。
そう、まさに尻拭い。

出火元は悲惨な状況。
何度拭いても拭ききれないほど。

最後に手、指を拭き取る。

俺が幼いころから、器用な手先で裁縫を行い、何度も夜なべしながら和服を設え、その出来の良さに沢山の顧客が集まり、和裁学園の先生まで務めた、その指先は、もう針や糸を巧みに操ることもできず、己の恥で褐色に染まり、朽ち落ちる。

タオルで何度も拭うその手は、失せる記憶を追う力もなく、虚空を彷徨う。



「生きる」とは、何か・・・・
「死す」とは・・・

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