2011年3月27日日曜日

吉崎浜(H23.3.27)

吉崎浜左
何の気なしに「海へ行こう」と車を走らせた。
いつものサーフポイントの状況を詳しく見てみたかった。

吉崎浜は、大きな被害もなく、景色も何も以前の通りだった。
海は、いつもと変わらない日曜の午後のように、穏やかな波が届いていた。

あまり数は多くないけれど、サーファーも数名入っていてメローな波を楽しんでいた。



椎名内ポイント
千葉県旭市は大きな津波が何度も押し寄せ、海辺の町を襲い、多くの犠牲者も出た場所。
あまり知られていない被災地である。

周辺は大津波の爪痕がまだ残っている。
椎名内ポイントより北側、飯岡壮までは沖合のテトラポットが浜辺まで転がされていた。









椎名内左河口ポイント

その先の橋げたは、大津波の力で、道路へ投げ出されていた。
まるで怪獣でも来て、足で蹴飛ばされたよう。
凄い、としかいいようのない力だ。












さらに北上し、飯岡壮前周辺は大津波の直撃を受けた。
近くの家はすべて波にのまれ、倒れ、崩れていた。

道路の周りでは、家財を天日干ししていたり、多くのボランティアがやってきて、家の修復やガレキの撤去などに忙しかった。
以前来たという大津波の高さを示す標識が海沿いに立っていたが、その位置をはるかに超え、標識自体を飲み込み、後ろに建っている宿泊施設の一階部分を壊していった。










海辺に積まれたガレキの山
海辺の通り沿いは、いくつものガレキの山。
途中の道路は波のようにうねったまま。

帰りに知り合いのサーフショップを訪ねた。

海に入るのはいつでもできる。今は海と共に生活する住民を支えあおう、とスタッフの皆は、震災後ボランティアを続け、町の復興に力を注いでいた。

すると、町の方々からの温かい言葉が・・・

「手伝ってくれて本当にありがとう」
「でも、皆の本当の仕事は波乗りでしょ?」
「私たちは、今、私たちがやることを精一杯がんばっている。皆も、皆のやるべき方向へ向かいなさい」

励ますつもりが励まされた。
今日からサーフショップを再開したそうだ。

日本の復興は、誰かが考え出したスキームで整備されるのではなく、人々の心の中にある「絆」や「思いやり」「優しさ」で、自ら突き進んでいくものなんだ・・・・

日本って強い!と感じた。


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